東武の夜行列車「尾瀬夜行23:55」6月から運転 早朝に尾瀬に降り立てる唯一の交通手段

東武鉄道は、早朝からの尾瀬の散策に便利な臨時夜行列車「尾瀬夜行23:55」を2021年度も運転します。

ニッコウキスゲが咲く尾瀬ケ原の湿原(イメージ)(脳天気/写真AC)
ニッコウキスゲが咲く尾瀬ケ原の湿原(イメージ)(脳天気/写真AC)

運転日は2021年6月25日(金)〜10月15日(金)の主に金・土曜日・祝前日の計31日です(始発駅基準、運転日カレンダーは下図を参照)。列車は下りのみの運転で、浅草駅の出発時刻は仕事の後でも十分間に合う深夜23:55です。北千住駅・新越谷駅・春日部駅でも乗車扱いを行った後、野岩鉄道線に入り終点の会津高原尾瀬口駅には深夜3:18に到着します(3:50頃まで車中で仮眠可能)。専用の連絡バスに乗り換え、尾瀬の入口「沼山峠」には朝6:10に到着するので、早朝からゆったりと尾瀬の自然を満喫することができます(路線図と時刻表は下図を参照)。

「私鉄唯一の夜行列車」として知られる尾瀬夜行23:55の使用車両は、2018年度から最新の特急車両「リバティ」500系3両編成になりました。無料Wi-Fiサービス「TOBU FREE Wi-Fi」が使用可能なほか、座席はリクライニングシートで全席にコンセントが設置されており、スマートフォンなどの充電の心配もありません。ただし、自動販売機や車内販売はないため、飲み物等は各自であらかじめ用意する必要があります。

【路線図で解説】東武 「尾瀬夜行23:55」

尾瀬夜行23:55は、東武トップツアーズの旅行商品「東武の尾瀬」のプランとして発売されます。一例として、往路に尾瀬夜行、復路に東武特急利用の往復プランでは、発駅〜会津高原尾瀬口駅間の往復鉄道運賃と特急料金、往復バス運賃がセットになっており、旅行代金は大人11,400円、小児5,800円(浅草駅発着の場合)となっています。

2021年度は、出発駅から会津高原尾瀬口駅まで隣の座席を気にすることなくソーシャルディスタンスを保てる「ゆったり2座席利用プラン」が用意されます。そのほか、「超秘境バスルート」「遊覧船」などを乗り継いで新潟県の浦佐駅まで行ける現地アクセスプラン「尾瀬を渡る!」なども発売され、旅の目的や移動手段にあわせたプランの選択が可能です。

「尾瀬夜行23:55」で使用される東武特急「リバティ」500系電車(fujikiseki1606/写真AC)
「尾瀬夜行23:55」で使用される東武特急「リバティ」500系電車(fujikiseki1606/写真AC)

発売箇所は東武トップツアーズ各支店です。前売り開始日は5月25日(火)で、購入は1か月前から各出発週の金曜日17時までとなっています(土曜日の当日出発は受付不可)。各日の定員は143名で、満員になり次第締め切りとなります。

2020年度の尾瀬夜行23:55は、新型コロナウイルス感染症の影響を受け開始日が8月1日となり、期間を縮小しての運転となりました。また、同じ運転区間で冬季に設定されるスキー・スノーボード専用夜行列車「スノーパル23:55」については、2021年1月8日〜3月27日に計27回の運転が計画されていましたが、緊急事態宣言の発令に伴いすべての運転が中止となりました。