「World Transit Maps [WTM]」で先週、最も読まれた鉄道・旅行ニュースをおさらい。2021年6月27日版の週間アクセスTOP5をカウントダウンします。
沖縄県を除く9都道府県の緊急事態宣言が6月20日(日)をもって解除となりました。4連休とともに始まる夏休み、東海道・山陽新幹線に臨時列車が運転されることが決まり、航空各社はタイムセールやお値打ちプランで集客に余念がありません。新型コロナワクチンの接種状況は間違いなく前進していますが、足元では感染者数の下げ止まりが懸念され、「第5波」が来るのではと言った意見も耳にします。
2021年の夏はどんな景色になるのか、東京2020大会は無事に行われるのか、気になることだらけの世の中です。そんな中でとても身近なニュース、「駅にあるお店の看板が変わる」というトピックが皆さん最も気になるようです。
5位: 「近トク1・2・3」「直前割きっぷ」11月まで延長 山陽新幹線を気軽に使って JR西日本
近距離の駅間が1,000円、1,500円、2,500円となる「新幹線 近トク1・2・3」、3日前から前日までの予約で遠くの区間も安くなる「新幹線 直前割きっぷ」という、山陽新幹線の2つのおトクなきっぷの設定期間が5か月延長され、11月まで利用できます。
前者は「密を避けるため新幹線を使ってもいいかな」という絶妙な価格設定で、在来線からの利用シフトを狙っています。後者は、先の予定がなかなか立てづらい状況の中、ギリギリの旅行決定でも新幹線に格安で乗れることをアピールし、長距離のお出かけを促進しています。まさに「コロナ禍に必要とされているサービスを具現化している」というのは褒め過ぎでしょうか。
4位: 伊賀鉄道 7月3日ダイヤ変更で始発列車繰り上げ 近鉄線への接続改善で大阪到着が早く
伊賀鉄道が始発列車を5分繰り上げることにより、伊賀神戸駅で1本早い近鉄線列車への乗り換えが可能となり、大阪上本町駅に現行よりも平日で17分早く到着できるようになります。
三重県伊賀市からの大阪への通勤需要は、隣の名張市ほど多くはないと思われますが、それでもこの改善が実現する背景には、伊賀市が2021年3月に策定した「地域公共交通計画」があります。この中には近鉄線との乗り継ぎが不便な時間帯が列挙されており、速やかにダイヤ変更に反映されました。伊賀市は同社に出資しているだけでなく施設オーナーにもなっており、地域交通の問題解決がスピーディに行える環境が整っていると言えます。
3位: 京急初が満載 1000形新造車両の愛称を募集 自動回転座席・トイレ・全席コンセント装備
座席指定列車ではクロスシート、それ以外の運用ではロングシートに、さらに貸切イベント列車では向かい合わせフォーメーションにと、座席を自在に切り替えられる京急の新顔、1000形20次車の話題です。
愛称を募集しており、採用作は編成のうち窓のない部分の外板に掲示されます。その車内には京急初のトイレが設置されており、車いす対応の洋式トイレとは別に、新幹線や特急車両などでしかお目にかかれない「男性小用トイレ」も採用されているのが面白いです。「モーニング・ウィング号」だけでなく、平日昼間の「エアポート急行」としても運用されているので、ぜひ乗車し、ナイスなネーミングを考案してください。
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