西九州新幹線開業 “長崎県MaaS”で交通を便利に JR九州・島原鉄道・松浦鉄道など連携

JR九州、島原鉄道、松浦鉄道などは、2022年9月23日(金・祝)に西九州新幹線が開業することに合わせ、長崎県内各地を周遊できるおトクなきっぷを連携して発売します。

大三東駅に停車中の島原鉄道キハ2550形気動車(パカラッチ/写真AC)
大三東駅に停車中の島原鉄道キハ2550形気動車(パカラッチ/写真AC)

広域乗り放題「長崎スローラインきっぷ」

長崎県内では、トヨタフィナンシャルサービス(本社:名古屋市)が運営するMaaS(Mobility as a Service)アプリ「my route」を活用し、地域交通を便利にするサービスが推進されています。主体となって取り組んでいるのは、JR九州や長崎県内の主な交通事業者、観光関係の企業・団体などが官民一体で立ち上げた「長崎県MaaS実行委員会」です。県内のあらゆる移動手段を組み合わせたルート検索や観光情報の発信、デジタルチケットの販売といったサービスが2022年8月2日(火)から始まっています。

「my route」では現在、松浦鉄道、長崎電気軌道、長崎自動車(長崎バス、本社:長崎市)および西肥自動車(西肥バス、本社:長崎県佐世保市)により、それぞれの1日乗車券がデジタルチケットとして先行発売されています。西九州新幹線開業日の9月23日(金・祝)からは本格スタートと位置付けられ、複数の交通機関を横断的に利用できる乗り放題チケットや、交通と観光・商業施設が組み合わされたチケットの発売が始まります。

そのうちの一つ、「長崎スローラインきっぷ」は、JR九州の指定区間(諫早駅〜長崎駅間、有田駅〜佐世保駅間および大村線)の普通・快速列車に加え、島原鉄道の列車全線、松浦鉄道の全線が乗り降り自由となるチケットです。有効期間は連続する3日間で、長崎や佐世保から島原、平戸、松浦方面へ足を伸ばして県内の名所をゆっくり巡ることができます。発売価格は大人7,000円・小児3,500円で、「my route」のほか、フリー区間内の主な駅窓口でも紙のきっぷとして発売されます。

「my route」では、JR九州の一部区間が乗り放題の「ぶらり大村線きっぷ」や、長崎県交通局の往復バス乗車券と「長崎ペンギン水族館」(長崎市)の観覧券がセットになった「県営バス+ペンギン水族館セットチケット」も新たに取り扱われます(主なきっぷの利用可能区間の路線図など詳細は下の図表を参照)。

【路線図で解説】JR九州・島原鉄道・松浦鉄道ほか 長崎を周遊できるおトクなきっぷを発売

島原鉄道+フェリーの割引きっぷも

一方、西九州新幹線と諫早駅で接続する島原鉄道は、同新幹線と九州新幹線をつなぐ広域周遊ルートの形成を目指します。

島原半島を発着するフェリー航路を運営する有明海自動車航送船組合(長崎県雲仙市)、九商フェリー株式会社(本社:長崎市)、やまさ海運(本社:長崎市)と共同で、「雲仙・有明スローラインきっぷ」3種類を発売します。通常より割安な片道乗車券で、島原半島対岸の長洲港、熊本港、三池港のいずれかと諫早駅との間を通しで利用できます。有効期間は2日間で、各フェリーおよび諫早駅の双方で発売されます。島原鉄道の列車またはバス区間については同一方向であれば乗り降り自由となっており、島原半島での宿泊や観光にも便利です。

島原半島を巡るおトクなきっぷでは、島原鉄道の列車全線およびバス(諫早駅前〜小浜〜雲仙〜島原駅前間)に乗り放題の「小浜・雲仙・島原周遊パス」も新たに発売されます。土日祝日のうち1日限り利用できる大人2,000円の1日間タイプと、連続する土日祝日に利用できる大人3,000円の2日間タイプがあります。JR九州の駅のみどりの窓口でJR券とのセット、または当日有効なJR券を提示した場合に限り購入できます。島原鉄道が通年発売している「島原半島周遊パス」(1日間2,500円、2日間3,500円)と比べ、周遊区間は狭いですが割安な設定となっています。

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