特急96本停車 大阪駅“うめきた”新・地下ホーム 関空へ20分短縮 おおさか東線も乗り入れ

JR西日本は、大阪駅の北側「うめきたエリア」に新たな地下ホームが2023年春に開業することに伴い、このホームに乗り入れる列車の運行体系を決定しました。

「インタラクティブ空間」として整備される大阪駅(うめきたエリア)の地下コンコース(イメージ)(画像提供: JR西日本)
「インタラクティブ空間」として整備される大阪駅(うめきたエリア)の地下コンコース(イメージ)(画像提供: JR西日本)

大阪駅から「はるか」「くろしお」利用OK

旧梅田貨物駅の跡地を中心とした再開発エリア「うめきた2期地区」の西側では、新大阪駅から大阪環状線に至る東海道線支線の線路が縦断しています。同支線は約1.7kmの区間の地下化がまちづくりと一体的に進められており、開業に向けて工事が大詰めを迎えています。地下化と同時に、大阪駅に近接する東側ルートへと線路が移設され、大阪駅の一部として地下ホームと改札口「うめきた地下口」が設置されます。

また、JR西日本グループが開発に着手した現在の大阪駅の西側エリアにも、新たな改札口「西口」が設置されます。うめきた地下口と西口を地下でつなぐエレベーター、エスカレーター付きの連絡通路も整備され、改札内で乗り換えができるようになります。

「大阪駅(うめきたエリア)」には、これまで大阪駅に停車していなかった特急「はるか」「くろしお」が全列車停車し、大阪都心から関西国際空港・和歌山方面へのアクセスが便利になります。1日あたりの停車本数は合計96本で、内訳は「はるか」が上下各30本、「くろしお」は上下各18本です。昼間時間帯の「はるか」は、大阪駅(うめきたエリア)から関西空港駅まで47分で直通運転する予定で、従来の「関空快速」を利用した場合と比べて20分の短縮となります。同様に、大阪駅〜和歌山駅間でも所要時間がこれまでより約33分短縮します。

また、京都方面から大阪駅に向けても「はるか」「くろしお」を新たに選べるようになり、特急「サンダーバード」などと合わせ、大阪駅への通勤やお出かけに特急列車を利用できる機会が増えます。なお、現行ダイヤでは一部の「くろしお」が西九条駅に停車していますが、ダイヤ改正後は全列車通過に変更されます(大阪駅(うめきたエリア)開業後の路線図など詳細は下の図表を参照)。

【路線図で解説】JR西日本 大阪駅(うめきたエリア)開業に伴う運行体系を決定

おおさか東線も大阪駅に乗り入れ

特急列車以外では、新大阪駅〜久宝寺駅間で運転しているおおさか東線が大阪駅(うめきたエリア)へ新たに乗り入れます。上下計67本の普通電車すべてが大阪駅まで直通で利用できるようになり、新大阪駅での乗り換えが不要となります。例えば、JR野江駅から大阪駅へは現在、乗換時間を含めて昼間時間帯に20分を要していますが、乗り入れ開始後は16分で直通し、所要時間が4分短縮されます。

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また、新大阪駅〜奈良駅間をおおさか東線・大和路線経由で結ぶ「直通快速」も、上下各4本すべてが大阪駅に直通します。同時に、直通快速の停車駅にJR淡路駅が加えられ、朝夕時間帯に同駅での乗車機会が増えます。なお、直通快速には現在、7両編成のロングシート車両が使用されていますが、ダイヤ改正後は座席数の多い8両編成クロスシート車両に運用が変更され、快適性の向上が図られます。

JR西日本は、「関西エリアの“玄関口”である大阪駅の拠点性がさらに高まり、関西エリア全体のネットワークがより強化される」とコメントしており、開業効果に期待を寄せています。