改造を前に「リゾートあすなろ」最後の勇姿 「ポケモントレイン」出張も 夏の臨時列車

JR東日本は、2023年夏シーズンの臨時列車の概要を発表し、北東北エリアでは、まもなく“乗り納め”となる観光列車「リゾートあすなろ」編成、子どもたちに大人気の「POKÉMON with YOU トレイン」などを運転します。

「リゾートあすなろ下北」「さんりくトレイン宮古」などで運行しているJR東日本HB-E300系ハイブリッド気動車「リゾートあすなろ」編成(しなの/Photolibrary)
「リゾートあすなろ下北」「さんりくトレイン宮古」などで運行しているJR東日本HB-E300系ハイブリッド気動車「リゾートあすなろ」編成(しなの/Photolibrary)

2つの新しい観光列車に生まれ変わります

「リゾートあすなろ」は、JR東日本がローカル線区の観光用途に開発したHB-E300系ハイブリッド気動車のうち、青森エリアに配属された編成の愛称です。東北新幹線の新青森駅延伸開業に合わせ2010年(平成22年)12月に登場し、大湊線・津軽線などでリゾート列車として活躍してきました。

2編成ある「リゾートあすなろ」は、2023年冬頃から運転を開始する「ひなび(陽旅)」、2024年春頃から運転を開始する「SATONO(さとの)」という2つの新しい観光列車に改造されます。このため、現在の姿での運行はこの夏の臨時列車が最後となります。

7〜8月にかけて青い森鉄道線・大湊線の「リゾートあすなろ下北」として計6日間運転するほか、7月1日(土)〜4日(火)は山田線の「さんりくトレイン宮古」としても運転します。「リゾートあすなろ」編成としての最終運行は2023年8月19日(土)の「リゾートあすなろ下北1・4号」で、デビュー当初の運転区間である八戸駅〜大湊駅間を走り切って改造工事に入ります。

さらに、これまでの利用に感謝する企画として、8月10日(木)〜15日(火)は東北本線・釜石線で「さんりくトレイン釜石」として運行します。また、8月6日(日)は、東北本線沿線から仙台七夕まつりへのお出かけに便利な「仙台七夕まつり号」として盛岡駅〜仙台駅間を往復します。

(「リゾートあすなろ」「ポケモントレイン」など2023年夏の臨時列車の運転日・時刻など詳細は下の図表を参照)

【時刻表で解説】「リゾートあすなろ」「ポケモントレイン」など2023年夏の臨時列車の運転日・時刻

ピカチュウと一緒に気仙沼・釜石・宮古へ

「POKÉMON with YOU トレイン」は、東日本大震災からの復興支援や地域活性化を目的に始まった活動で、2022年12月22日に運行開始10周年を迎えました。列車の外も中もピカチュウだらけの親子で楽しめる列車で、被災した東北の子どもたちや、全国から東北旅行に来た子どもたちに笑顔を提供してきました。

この夏はいつもの気仙沼線「ポケモントレイン気仙沼号」のほか、7月は釜石線「ポケモントレイン釜石号」、8月は山田線「ポケモントレイン宮古号」として出張運転を行います。

青森県と秋田県を海沿いに結ぶ五能線は、2022年8月の大雨の影響により一部区間で運転を見合わせていましたが、2022年12月23日に全線で運転を再開しました。雄大な大自然を感じられる観光列車「リゾートしらかみ」も通常運転しており、車内では「津軽三味線生演奏」「津軽弁語り部実演」などのおもてなしが用意されます。

秋田エリアでは、トロッコ列車「びゅうコースター風っこ」を使用した臨時列車が設定されます。2023年7月1日(土)は、雲昌寺(男鹿市)のあじさい観覧に便利な「風っこ男鹿あじさい号」として秋田駅〜男鹿駅間で運行します。また、8月5日(土)・6日(日)は「風っこ夏休み奥羽本線号」として新庄駅〜横手駅間を運転し、夏休みの思い出作りに貢献します。

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