東北に新観光列車「ひなび」「SATONO」デビュー 「リゾートあすなろ」2編成とも改造

JR東日本は、大湊線などで運行しているディーゼルハイブリッド車両「リゾートあすなろ」の改造に着手し、2種類の新しい観光列車として東北エリアに順次導入します。

大湊線下北駅を出発するJR東日本の観光列車「リゾートあすなろ」HB-E300系ハイブリッド気動車(ロリー/写真AC)
大湊線下北駅を出発するJR東日本の観光列車「リゾートあすなろ」HB-E300系ハイブリッド気動車(ロリー/写真AC)

北東北に赤の「ひなび」

「リゾートあすなろ」は、2010年(平成22年)12月に東北新幹線が新青森駅まで延伸開業したのに合わせ、津軽線・大湊線を運行するリゾート列車として登場しました。現在は八戸駅〜大湊駅間の「リゾートあすなろ下北」、盛岡駅〜宮古駅間の「さんりくトレイン宮古」などの臨時列車で運転しています。使用しているHB-E300系車両には、ディーゼルエンジンと発電機、蓄電池、モーターを組み合わせたハイブリッドシステムが採用されており、従来型の気動車と比べて環境負荷や騒音が抑えられています。

2編成ある「リゾートあすなろ」ですが、今後、同社盛岡支社に所属する「ひなび(陽旅)」、東北本部所属の「SATONO(さとの)」という2つの観光列車に改造されます。「ひなび」は2023年度冬頃から岩手・青森両県の各線区で、「SATONO」は2024年春頃から宮城・福島・山形の3県を中心にそれぞれ運行を開始します。

「ひなび」は、車窓から北東北の自然を感じながら、忙しい日常から離れて“ぬくもりのあるゆったりとした旅”をしてほしいとの想いから名付けられました。外装には、盛岡支社管内の気動車でかつて一般的だった、通称「盛岡色」の“白地に赤ライン”配色が施されます。横のラインを「紐」に見立て、先頭に水引の結びである「梅結び」を入れ、地域とつながる列車であることをイメージしています。2両編成の中央部に山、その周りに散りばめられた波や川、花吹雪の模様により豊かな自然が表現されています。

また、花や文字がつながったロゴマークは、人と人を結ぶ助け合いや絆を意味する「結び」をイメージしたとのことです(「ひなび」「さとの」の外装イメージ、座席配置など詳細は下の図表を参照)。

【図表で解説】JR東日本 東北エリアに新しい観光列車「ひなび」「SATONO」導入へ

南東北に緑と青の「SATONO」

一方、「SATONO」は、東北の豊かな風土がもたらす“郷(さと)の景色”、“郷の香り”、“郷の人・食・文化”をゆっくり、のんびり味わえる列車旅をコンセプトとしています。1号車は緑のカラーリングで、東北地方の田畑の実りや草木の芽吹きを表す若葉色と、深い山々をイメージした濃い緑色が使用されます。2号車の青のカラーリングは、清らかで雄大な川の流れや広い空を表した水色と、深い海がイメージの濃い青色が使い分けられています。

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「SATONO」の運行区間は、各地のイベントや季節の移り変わりに合わせて設定されます。この列車をきっかけに、地元の方々とともに地域全体の活性化と地方創生に取り組んでいきたいとのことです。

「ひなび」「SATONO」の車内レイアウトは共通で、座席定員は2両合計で59名と、現行の「リゾートあすなろ」(78名)よりもゆったりとした配席となります。両列車とも1号車はグループ旅行でくつろげるよう、4人掛けおよび2人掛けボックスシートを中心とした車両に改造されます。2号車は従来と同様、2人掛けリクライニングシートが並びます。どちらの車両に乗車しても、広い窓から季節の移り変わりなどの眺めを楽しむことができます。

新しい観光列車の具体的な運転計画や指定席料金、車内サービスなどについては決まり次第、別途告知するとのことです。

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