JR西日本が10月ダイヤ改正で昼間中心130本減便 JR京都・神戸線や北陸・山陰などでも

JR西日本は、2021年10月にダイヤ改正を実施し、西日本各エリアで昼間時間帯を中心に列車本数を削減します。

JR京都線・JR神戸線などの普通列車に使用されるJR西日本207系電車(ジュンP/写真AC)
JR京都線・JR神戸線などの普通列車に使用されるJR西日本207系電車(ジュンP/写真AC)

近畿エリアやその他の各エリアでは、2021年3月13日のダイヤ改正で深夜時間帯の最終列車繰り上げをはじめ、利用状況にあわせて約300本の列車が削減されました。2022年春のダイヤ改正では、すべてのエリアで朝通勤時間帯を含む各時間帯において見直しを行う予定としていますが、その一部の前倒しとして、2021年10月に一部路線でのダイヤ見直しが実施されます。

10月ダイヤ改正では、利用の減少率が大きい昼間時間帯を中心に、利用客数に対して列車の本数が多すぎる区間において、1日あたり約130本の列車が削減されます。詳細については7月に公表する予定としていますが、減便の対象となる路線・区間の概要が発表されています。

近畿エリアでは、約60本が減便となります。主な対象区間は、琵琶湖線(長浜駅〜米原駅間)、JR京都線(京都駅〜高槻駅間)、JR神戸線(須磨駅〜西明石駅間)、山陽本線(姫路駅〜上郡駅間)、赤穂線(相生駅〜播州赤穂駅間)、大和路線(奈良駅〜加茂駅間)です。

近畿以外の各エリアでは、朝や夜間などの時間帯も含めて約70本が見直されます。主な対象路線は、北陸エリアでは小浜線・越美北線、北近畿エリアでは山陰本線、南紀エリアではきのくに線・和歌山線、瀬戸内エリアでは山陽本線・瀬戸大橋線、山陰エリアでは山陰本線・伯備線・因美線・境線となっています。

【図表で解説】JR西日本 2021年10月ダイヤ改正で昼間時間帯を中心に減便

JR西日本によると、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、在来線(特急列車を除く)の利用客数はコロナ禍前と比較して約6〜7割に落ち込んでおり、今後も以前の水準には戻らないと考えているとのことです。JRグループの主要なダイヤ改正は例年3月に実施されますが、「構造改革を早期に進めていくために」異例と言える秋のダイヤ改正が実施されます。

なお、コロナ禍前との比較で利用客が約3割となっており、影響が特に大きい在来線特急については、2021年2月から順次、一部定期列車の運転休止や臨時列車化が行われています。5月19日現在で1日あたり126本、全体の45%が運転休止となっています。今後もこれを継続し、利用状況に応じて柔軟に対応していくとしています。