JR九州が2021年3月13日(土)に実施するダイヤ見直し以降、各都市圏で最終列車の繰り上げや減便が行われます(新幹線・特急列車の見直し内容はこちらの記事をご覧ください)。
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、第2四半期の売上が対前年比で4割以上減少したJR九州。現状は「会社発足以来の危機」であるとし、利用者減少に伴うダイヤ見直しについて理解を求めています。
4都市圏で最終列車の時刻繰り上げ
福岡・大分・熊本・鹿児島の4都市圏では、深夜時間帯の利用者数が大幅に減少しているとして、運転本数が見直されます。多くの路線で最終列車が10〜25分程度繰り上げとなるほか、深夜の一部の列車が運転取り止めとなります。
博多駅発の最終列車は、鹿児島本線下りの久留米駅行が現行ダイヤより25分、南福岡駅行が20分、福北ゆたか線篠栗駅行が18分それぞれ繰り上げとなります。鹿児島本線上りでは普通列車の赤間行最終(0:02発)は時刻据え置きとなりますが、現行ダイヤでそれより後に出発する特急「きらめき22号」(0:10発)小倉駅行が3月13日(土)ダイヤ改正により廃止となり、最終特急列車は23:45発の「きらめき14号」門司港駅行に変更となります。
大分駅発の最終列車は、日豊本線上下線、久大本線、豊肥本線の4方向へ現行ダイヤでは23:40に同時に発車していますが、3月13日(土)からは23:30発へと10分繰り上げられます。合わせて各線とも、大分駅近郊区間で夜間時間帯(21〜23時台)の運転本数が削減されます。
熊本駅からの最終列車は、鹿児島本線下り八代駅行が現行ダイヤより20分、豊肥本線の肥後大津駅行が19分それぞれ早く出発します。
鹿児島中央駅発の最終時刻も、鹿児島本線、日豊本線、指宿枕崎線の3方面でそれぞれ22〜25分繰り上げとなります(図表を参照)。
4都市圏以外では、佐世保線肥前山口駅22:38発・佐世保駅行の最終列車について、早岐駅〜佐世保駅間の運転が取り止められ、この区間の最終列車が繰り上げとなります。
福北ゆたか線は日中時間帯に減便
福北ゆたか線の運転パターンが変わります。日中時間帯に1時間あたり4本運転している福北ゆたか線の篠栗駅〜博多駅間は、3月13日(土)ダイヤ改正以降は1時間あたり3本へと減少し、おおむね20分間隔の運転となります。
快速列車2本のうち1本が廃止となり、残る1本は篠栗駅〜博多駅間の各駅に停車するようになります。また、普通列車の運転区間が延長され、直方駅〜篠栗駅間では現状の本数が維持されるようです。
また、折尾駅・黒崎駅〜直方駅間では、日中時間帯の一部の列車が削減され1時間あたり2本(約30分間隔)の運転となるほか、夜間の一部列車も運転取り止めとなります。
福北ゆたか線ではそのほか、特急「かいおう」の運転本数が5本から2本に削減され、路線全般にわたり利便性の低下が懸念されます。
次ページ: 宮崎は「アミュプラザ」効果期待し最終繰り下げ