【週間TOP5】「新幹線オフィス」の体験ツールって? その本数は寂しいよ「SLぐんま」

「World Transit Maps [WTM]」で先週、最も読まれた鉄道・旅行ニュースをおさらい。2021年6月13日版の週間アクセスTOP5をカウントダウンします。

東京駅に停車中の東北・北海道新幹線E5系(ぽわん/写真AC)
東京駅に停車中の東北・北海道新幹線E5系(ぽわん/写真AC)

新型コロナワクチンの接種は大きく進んでいるようですが、10都道府県で緊急事態宣言が続いており、特に北海道や沖縄県などでは感染者数や医療の受け入れが厳しい状況となっています。一方で、感染状況が落ち着いている地域では、観光需要を呼び戻すための施策が動き出しています。鉄道各社からは臨時列車、航空各社からはタイムセールなど、夏休みに向けた動きの話題も増えてきました。そして、働き方の変化に対応する新しい車内サービスなど、前例にとらわれない付加価値の創造が急ピッチで進んでいます。

5位: 東北・北海道新幹線「はやぶさ」全列車がオフィスに JR東日本 車内リモートワーク実験

携帯電話の通話やオンライン会議OKとする「新幹線オフィス」実証実験の第2弾が始まります。今回は東北・北海道新幹線「はやぶさ」の全列車・全区間が対象とのことで、JR東日本の本気度が伺えます。仕事に集中できるウェアラブル端末や、PCサブモニターになるスマートグラスなど、車内で貸し出されるさまざまな「体験ツール」にも注目です。KDDI、パナソニック、エプソン、ヤマハなどそうそうたる企業が現物提供するようで、まるで「動くワールドビジネスサテライト」(?)。リモートワーク市場の開拓を虎視眈々と狙う息づかいが聞こえてきそうです。

東北・北海道新幹線「はやぶさ」全列車がオフィスに JR東日本 車内リモートワーク実験

4位: JAL 飛行機の後退距離30秒短縮でCO2削減 羽田空港で「ショートプッシュバック」導入

飛行機は自力ではバック(後退)できないので、出発時はけん引車によって所定の位置まで移動します。羽田空港の一部の駐機場において、その移動距離を縮めることにより、CO2削減と定時運行が図れるという話題です。導入後、乗客の誰もがおそらく気が付かない変化ですが、「小さなことからコツコツと」取り組む姿はやはり応援したくなります。WTMの記事では公式リリース文の画像を使用できないため、理解を深める手助けになればと、「Googleマップ」のマイマップを駆使してショートプッシュバックの概念図を作成しました。

JAL 飛行機の後退距離30秒短縮でCO2削減 羽田空港で「ショートプッシュバック」導入

3位: 「今だぜ! 東北!」 乗り放題きっぷ今年は平日もOK JR東日本「小さな旅ホリデー・パス」

宮城・山形・福島の南東北3県の広範囲で使える1日乗り放題きっぷが、2021年に限り6月14日(月)〜9月30日(木)の平日にも拡大され、期間中は毎日利用できるという話題です。観光客の土日への集中が避けられ、密が避けられる点でも歓迎すべき取り組みです。さらに、6月14日(月)以降の「小さな旅ホリデー・パス」券面には特別に「今だぜ! 東北!」の刻印がはいるとのこと。JR東日本からこのリリースが発表されたのは、6月10日(木)とかなり直近の話です。「いますぐ東北に遊びに来て!」というメッセージが込められた緊急告知と解釈することもできます。

「今だぜ! 東北!」 乗り放題きっぷ今年は平日もOK JR東日本「小さな旅ホリデー・パス」

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