福岡市交通局は、延伸工事を進めている地下鉄七隈線の天神南駅〜博多駅間(約1.4km)について、開業日を2023年3月27日(月)とすることを決定しました。
道路陥没事故を乗り越え…
開業前日となる2023年3月26日(日)に開業式典が開催されることも併せて発表されました。延伸区間の建設は2013年度に着工され、当初は2020年度の開業が目標とされていました。2016年11月8日に道路陥没事故が発生したことを受け、安全な施工が最優先となるよう工程が精査され、2年遅れとなる2022年度内の開業へとスケジュールが調整されています。
延伸区間の途中には櫛田神社前駅が新たに建設され、博多駅では改札内に空港線との連絡通路が新設され、乗り換え利便性が高められます。トンネル部分の土木本体工事やレールの敷設工事はすべて完了しており、現在は駅舎や駅出入り口、プラットホーム等の建設工事、電気や空調などの設備工事が進められています。
また、七隈線延伸に伴う旅客運賃の設定について、国土交通省九州運輸局から申請通り8月2日(火)付で認可されました。延伸開業後、七隈線と空港線との乗り換えは博多駅のみの取り扱いとなり、2005年の七隈線開業時から設定されていた天神駅〜天神南駅間の「改札外乗継制度」については廃止となります(七隈線をはじめとする福岡市地下鉄の路線図など詳細は下の図表を参照)。
「博多まで⼀本」をPR
今回の開業によリ、市西南部地域から博多駅までが地下鉄でつながり、市内の交通ネットワークが強化されます。七隈線沿線から博多駅までの移動時間は14分短縮され、途中の乗り換えも不要となります。JR線や新幹線、福岡空港の利用もスムーズになります。また、都心部の交通渋滞や空港線の混雑緩和も見込まれており、CO2排出量の削減など環境への効果も期待できるとのことです。
交通局は、「延伸開業により新たな⼈の流れが⽣まれ、都⼼部の活⼒と魅⼒の向上や地域経済への好影響という相乗効果が⾼まることが期待される」とコメントしています。開業日の決定を機に「博多まで⼀本。博多から⼀本。」のキャッチコピーを掲げ、開業に向けた機運をさらに盛り上げます。
新たに作成されたPRポスターは、博多駅の駅シンボルマークである「博多織」がモチーフとなっています。新型⾞両3000A系の外装カラー「スカイブルー」と「グリーン」が⻑く⼀直線に伸びるデザインにより、「博多まで1本で繋がり、新しい時代や街が⼀直線に加速していくイメージを表現」したとのことです。