JR東日本は、蒸気機関車がけん引する磐越西線の快速「SLばんえつ物語」のほか、人気の観光列車「海里」「越乃Shu*Kura」など夏の行楽シーズンに臨時列車を運転します。
大雨被害と定期点検で1年のブランク
2022年8月の豪雨では、喜多方駅〜山都駅間にかかる濁川橋りょうが倒壊する被害が発生し、磐越西線は一部区間の不通が続きました。この影響により、同年の「SLばんえつ物語」は7月31日を最後にその後の運転がすべて取り止められ、けん引機のC57形180号機は予定されていた定期点検に入りました。
復旧作業が完了して磐越西線は2023年4月1日(土)に全線で運転再開しており、検査を終えるSLは2023年7月29日(土)、およそ1年ぶりに復活します。
土日を中心に新津駅〜会津若松駅間を1日1往復するダイヤで、木目調の内装でレトロな雰囲気の12系客車が7両連結されます。子どもが遊べるフリースペース「オコジョルーム」、郵便ポストも設置されている「展望車」など、乗車時間を飽きさせない工夫も健在です。また、給水作業のため停車時間が長い津川駅のホームでは、愛らしいキャラクターが「オコジロウの家」で乗客を出迎えます。
白新線・羽越本線の新潟駅〜酒田駅間では、HB-E300系ハイブリッド車両による快速「海里」が週末を中心に運転します。“新潟・庄内の食と景観を楽しむ列車”をコンセプトとしており、両地域の有名飲食店が手がける上質な食事を車内で味わうことができる、旅行商品専用のダイニング車両を連結しています。
通常の指定席券で乗車できる車両もあり、スマートフォンから特製弁当を注文して列車内で受け取れる事前予約サービス「うけとりっぷ」も利用できます。車内の売店には食器や雑貨、食品など、「海里」の世界観をデザインしたオリジナル商品が揃っています。
沿線の景色をより楽しめるよう、「海里」は一部の途中駅で長めの停車時間が設けられるほか、区間によっては速度を落とした運転を行います。ただし、後述の特急「いなほ」臨時列車のダイヤとの兼ね合いにより、新潟駅行列車において駅停車時間や徐行運転の設定が通常と異なる運転日があります。
(「SLばんえつ物語」「海里」「越乃Shu*Kura」ほか夏の臨時列車の運転日・運転時刻など詳細は下の図表を参照)
「越乃Shu*Kura」は3つのルートで
新潟の「地酒」をテーマに、おつまみ片手に利き酒を楽しめる快速「越乃Shu*Kura」も週末を中心に運転します。えちごトキめき鉄道の上越妙高駅が拠点で、長岡駅経由で飯山線の十日町駅まで運転する基本ルートに加え、一部の日には新潟駅までの「柳都Shu*Kura」、越後湯沢駅へ向かう「ゆざわShu*Kura」として設定されます。オリジナルの食事が付いた旅行商品の販売もあります。
上越新幹線では7〜9月の間、「とき」「たにがわ」を合わせて計577本、そのうちお盆期間に計150本の臨時列車を運転します。より多くの着席ニーズに応えるため、「とき」の臨時列車は全車指定席にするとのことです。
新潟駅で新幹線と接続する特急「いなほ」は、帰省ラッシュのお盆のほか、海の日と敬老の日を含む3連休に臨時列車が増発されます。加えて、新潟駅〜酒田駅間の一部定期列車については秋田駅まで延長運転します。
JR東日本新潟支社は、沿線の花火大会やイベントに合わせた臨時列車も各方面で運転する予定としており、詳細が決まり次第、改めて告知するとのことです。
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