東急直通車両の増備完了 ホームドア”あと1駅” 相鉄の設備投資 ゆめが丘駅リニューアル

相模鉄道と相鉄バスは2023年度、鉄道・バス事業の安全対策とサービス向上のため総額129億円の設備投資を行い、ホームドアの設置や駅リニューアル工事、相鉄・東急直通線用車両の追加投入などを実施します。

2023年度は2編成の増備が予定されている相鉄21000系電車(Katsumi/TOKYO STUDIO)
2023年度は2編成の増備が予定されている相鉄21000系電車(Katsumi/TOKYO STUDIO)

目黒線直通「21000系」を新造

相鉄グループ運輸事業の設備投資額は、2021年度が124億円、2022年度が129億円という推移で、今年度も同程度となります。

2023年3月18日(土)に開業した相鉄・東急直通線に向けた車両増備が2017年度から続けられてきましたが、今年度をもって導入完了となります。新造されるのは、東急目黒線直通列車として運用される8両編成の「21000系」で、2編成(16両)が順次運転を開始し、計画の全9編成が出揃う予定です。

相鉄本線の鶴ヶ峰駅付近では、横浜市が事業主体の連続立体交差事業が進められます。西谷駅〜二俣川駅間のうち約2.8kmを地下化し、10箇所の踏切を除去するものです。このうち、1時間あたり40分以上遮断している「開かずの踏切」が9か所を占めており、慢性的な交通渋滞の解消が期待できます。2022年11月に着工しており、今年度は本工事に向けた準備工事が進められます。

海老名駅では、もともと1階南側にしかなかった改札口の混雑緩和を主な目的とした駅改良工事が行われています。建て替える駅舎の2階部分に改札口を2か所を増設し、3階建ての新駅舎には商業施設や保育施設も整備されます。小田急線やJR線との乗り換えの利便性も向上することから「鉄道駅総合改善事業」として国の支援を受けており、今年度も新駅舎の建設工事が引き続き進められます。

一方、周辺開発が始まったゆめが丘駅では駅舎のリニューアルが実施され、隣接する大規模集客施設に面した新たな改札が設置されます。曲線を描く鉄骨で覆われた斬新なイメージのホームは1999年(平成11年)の開業以来、同駅のシンボルとなっていましたが、コンコースを含め、相鉄が推進する「デザインブランドアッププロジェクト」のコンセプトに沿ったデザインに統一するとのことです。

(相鉄の設備投資計画、ゆめが丘駅の新駅舎イメージ、ホームドア設置状況など詳細は下の図表を参照)

【路線図で解説】相鉄の設備投資計画、ゆめが丘駅の新駅舎イメージ、ホームドア設置状況

最後のホームドア未設置駅となるのは?

相鉄は、ホームからの転落や触車事故を防ぐホームドアの全駅整備を目指しています。しかしながら、導入の足かせとなっているのは、新型コロナウイルス感染症を発端とした行動変容による厳しい経営環境です。この状況下でも早期に整備を進めるため「鉄道駅バリアフリー料金制度」を導入し、運賃にバリアフリー料金を加算して2023年3月18日(土)から収受を開始しています。

2022年度までにホームドア整備が完了しているのは18駅で、今年度は8駅(いずみ中央駅、ゆめが丘駅、星川駅、天王町駅、西横浜駅、平沼橋駅、上星川駅、和田町駅)への設置を予定しています。これにより全27駅中26駅への整備が完了することになり、残る海老名駅は改良工事の進捗を考慮し、2027年度内の設置が予定されています。

鉄道駅バリアフリー料金を活用したそのほかの取り組みとして、二俣川駅、大和駅など7駅のエスカレーターに音声案内装置を設置する改良が行われます。緑園都市駅など7駅では、ホームと車両のすき間を狭めるためにくし型状のゴムの設置が進められます。

車内のセキュリティ対策として防犯カメラの設置が進められており、今年度は10000系6編成に搭載されます。また、駅業務の効率化として、遠隔管理に対応した「お客様ご案内システム」が希望ヶ丘駅、星川駅など8駅に導入され、駅改札係員の配置が廃止されます。

バス事業では、「ドライバー異常時対応システム(EDSS)」が装備された一般路線バス車両が17両導入され、うち9両は環境配慮型のハイブリッドバスです。今年度はそのほか、高速バス3両、コミュニティバス1両の導入も予定されています。

相鉄の高速バスは、2022年11月1日の草津線(横浜駅西口〜草津温泉間)、2023年5月1日(月)の御殿場線(海老名駅〜御殿場プレミアム・アウトレット間)と、沿線からの需要開拓を狙った新路線が相次いで開業しています。

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