朝通勤ピーク時「京王ライナー」新設 ダイヤ改正 一般列車は京王線・井の頭線とも減便

京王電鉄は2023年3月18日(土)にダイヤ改正を実施し、有料座席指定列車「京王ライナー」「Mt. TAKAO号」を増発する一方、京王線・井の頭線で一般列車の運転本数を削減します。

京王線新宿駅に停車中の座席指定列車「京王ライナー」京王5000系電車(azteca/写真AC)
京王線新宿駅に停車中の座席指定列車「京王ライナー」京王5000系電車(azteca/写真AC)

夕夜間の新宿発下り「京王ライナー」も増発

「京王ライナー」は、座ってゆったり通勤したい利用者のニーズに応えるため、2018年2月から新宿駅〜京王八王子駅・橋本駅間で運行している座席指定列車です。また、2018年11月には、京王ライナーから派生した臨時の座席指定列車「Mt. TAKAO号」が行楽シーズンの新宿駅〜高尾山口駅間で運転を開始し、現在は通年で土休日に運転する定期列車に昇格しています。

使用車両の5000系は、座席指定列車として運行するときはクロスシートに、その他の運用ではロングシートに切り替えられる座席を搭載しています。2022年10月には、ロング・クロス転換座席として日本で初めてのリクライニング機能が付加された第7編成が新造され、座席指定列車のさらなる増発が可能となりました。

今回のダイヤ改正では、平日の朝時間帯、京王八王子駅および橋本駅を出発する上り京王ライナー各1本が増発されます。いずれの列車も京王ライナーとしては初めて、ピーク時間帯の新宿駅8時台に到着するダイヤとなっており、高い乗車率が見込まれます。併せて、新宿駅9時台着の一部の京王ライナーについては運転時刻が変更となります。

平日夕夜間には、新宿駅18〜20時台に橋本駅行の下り京王ライナー3本が新たに設けられ、この時間帯に相模原線方面へ向かう座席指定列車は1時間あたり2本に増強されます。なお、平日の下り京王ライナーについては、新宿駅の発車ホームが現在の2番線から改正後は1番線に変更となります。

土休日ダイヤでは、新宿駅15〜16時台という夕方の早い時間帯に京王八王子駅行・橋本駅行の下り京王ライナー各1本が増発されます(ダイヤ改正後の座席指定列車「京王ライナー」「Mt. TAKAO号」の運転時刻など詳細は下の図表を参照)。

【時刻表で解説】ダイヤ改正後の座席指定列車「京王ライナー」「Mt. TAKAO号」の運転時刻

高尾山からの「Mt. TAKAO号」も増発

また、高尾山からの早めの行楽帰りに利用しやすいよう、土休日に高尾山口駅14:15発の上りMt. TAKAO号が新設されます。14〜17時台まで1時間間隔で4本のMt. TAKAO号が揃うことになりますが、17:15発の列車のみシーズン限定扱いで、時季により運休となる場合があります。

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このように、座席指定列車の拡充による利便性向上が図られる一方、特急・急行・各駅停車など、料金不要の一般列車は軒並み減便となります。

平日・土休日ダイヤとも、京王線では夜間から深夜、井の頭線では朝および夜間・深夜に1時間あたり1〜3本の列車が削減されます。始発・最終列車に大きな変更はありません。京王は、直近の利用状況を踏まえて運転本数や運転間隔を見直すことにしたと説明しています。

井の頭線は平日の朝通勤時間帯も減便の対象となっており、明大前駅8時台の運転本数は上りが26本から24本、下りは28本から26本にそれぞれ減少します。改正後もおおむね2〜3分間隔での運転は維持されますが、運転間隔が多少広がるため、各列車の混雑率に影響が及ぶ可能性があります。