大雨で不通の中央線・飯田線は23日一部運転再開 代行バスも開始 各区間の復旧見込みも

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JR東海とJR東日本は、大雨により被災し一部区間で不通となっている中央本線および飯田線の運転再開見込みを発表しました。

飯田線伊那市駅に到着するJR東海213系電車(Katsumi/TOKYO STUDIO)
飯田線伊那市駅に到着するJR東海213系電車(Katsumi/TOKYO STUDIO)

2021年8月13日(金)から降り続いた大雨による土砂流入の影響により、中央本線(中央東線)は岡谷駅〜辰野駅経由〜塩尻駅間で運転を見合わせています。また、飯田線は宮木駅〜辰野駅間に架かる横川橋りょうが損傷したため、伊那松島駅〜辰野駅間で運転を見合わせています(路線図は下図を参照)。

このうち、飯田線の伊那松島駅〜伊那新町駅間について、8月23日(月)の始発列車から運転が再開されます。また、岡谷駅〜辰野駅〜伊那新町駅間で8月23日(月)からバスによる代行輸送が開始します。代行バスは各駅に停車し、全区間の所要時間は約45分です(道路事情により遅れる場合があります)。朝の通勤・通学時間帯はおおむね5分間隔、夕方の帰宅時間帯はおおむね10分間隔で運転されます。あらかじめ購入した定期券や乗車券等で乗車できます。代行バスの時刻表など詳細情報はJR東海公式サイトから確認することができます。

なお、8月26日(木)には中央本線(中央東線)の岡谷駅〜辰野駅間で始発から列車の運転が再開される予定です。同日から代行バスの運転区間は伊那新町駅〜辰野駅間に縮小します。

残る不通区間となる中央本線(中央東線)の辰野駅〜塩尻駅間は、9月上旬の運転再開を目指して復旧作業が行われます。再開までの期間、辰野駅〜塩尻駅間を通しで利用する場合は岡谷駅経由で移動するよう案内されます。また、飯田線の伊那新町駅〜辰野駅間は、上記の橋りょう損傷により橋脚や鉄柱の傾き、線路の変形などの被害が発生していることから、運転再開までに相当な期間を要すると見込まれています。

一方、中央本線(中央西線)では現在、南木曽駅〜塩尻駅間の複数箇所で土砂等の流入が発生したため運転を見合わせています。

運休区間のうち上松駅〜奈良井駅間は、8月23日(月)始発列車から特別ダイヤでの運転が再開されます。また、南木曽駅〜上松駅間および奈良井駅〜塩尻駅間の両区間において、8月23日(月)からバスによる代行輸送が開始します。また、中津川駅〜南木曽駅間の普通列車は、列車のダイヤを変更しての運転となります。南木曽駅・上松駅・奈良井駅の3箇所で列車と代行バスを乗り継ぐと、中津川駅〜塩尻駅間を最短約3時間で移動することができます。詳しくはJR東海の公式サイトに掲載されています。

その後の運転再開見込みも発表されています。木曽平沢駅〜贄川駅間の土砂流入の影響で不通となっている奈良井駅〜塩尻駅間について、運転再開までの日数は10日前後(8月20日(金)時点)と見込まれています。残る不通区間である南木曽駅〜上松駅間の運転再開は9月中旬になる見込みです。倉本駅〜上松駅間で多数の倒木や巨岩を含む土砂流入が発生したほか、倉本駅で信号機器室が損傷したことが影響しています。

【路線図で解説】JR東日本・JR東海 大雨で被災 中央本線・飯田線で運転見合わせ

中央本線(中央西線)の全線運転再開までの期間、特急「(ワイドビュー)しなの」はすべての列車が全区間運休となります。篠ノ井線の塩尻駅・松本駅〜長野駅間では「しなの」の運休に伴い、引き続き上下各4本の臨時快速列車が運転されます(時刻表は下表を参照)。また、篠ノ井線および中央本線(中央東線)では一部の列車が運休となります。

【路線図で解説】JR東日本 特急「しなの」運休に伴い篠ノ井線に臨時快速列車

飯田線では上記区間のほか、8月19日(木)の大雨により本長篠駅の線路設備の一部に異常が発生しており、被害状況の調査が行われています。この影響により、大海駅〜平岡駅間で運転を見合わせています。運転再開日等は決まり次第、告知するとのことです。特急「(ワイドビュー)伊那路」は、同区間の運転再開まですべての列車が運休となります。また、豊橋駅〜大海駅間および平岡駅〜伊那新町駅間では、列車本数を減らしての運転となります。