「西武多摩川線サイクルトレイン」10月から本実施 利用時間を拡大 土休日は終日OKに

西武鉄道は、実施中の「西武多摩川線サイクルトレイン」について実証実験を終了し、2021年10月1日(金)から本実施に移行します。

多摩川線是政駅に停車中の西武101系電車(ジュンP/写真AC)
多摩川線是政駅に停車中の西武101系電車(ジュンP/写真AC)

自転車をそのまま車内に持ち込めるサイクルトレインの実証実験は、多摩川線の全線(武蔵境駅〜是政駅間、8.0km)で7月1日から実施されています。西武鉄道によると、実証実験においてトラブルや混乱はなく、安全に利用できることが確認できたとしています。また、実証実験期間中に実施したアンケート等で多くの利用者から「利用できる時間帯を拡大してほしい」「ぜひ本実施してほしい」などの声があったとのことです。

これまでの結果を踏まえ、10月1日(金)から始まる本実施では平日および土休日とも利用時間が延長されます。平日の利用時間は前後に1時間ずつ延長され、9:00〜17:00の時間内の入場および出場となります。また、土休日は利用時間の制限をなくし、終日利用可能になります。乗車券(ICカード、定期券、回数券、フリーきっぷなどを含む)だけで利用でき、追加料金はかかりません。なお、本実施後も多磨駅での乗降はできません(詳細は下図を参照)。

持込可能な車両は武蔵境駅寄りの1号車で、お一人につき自転車1台まで折りたたまずに持ち込むことができます(1車両最大8台まで)。車内の手すりには固定ベルトが設置されています。スタンドを立て、ベルトを自転車に巻きつけて転倒しないように支えながら乗車します。すべての方が安全に、かつ安心して利用できるよう、駅構内のエレベーターは車いす利用の方を優先とするなど、バリアフリーにも配慮した運用とされます。

なお、9月30日(木)までの実証実験期間中に新たな課題が発生した場合、サイクルトレインのすべてまたは一部の中止・変更が生じる可能性があるとしています。

【路線図で解説】西武多摩川線 「サイクルトレイン」本実施に移行

西武鉄道は、サイクルトレインの運行を通じて普段のお買い物やサイクリングなどにおける利用者の行動範囲を拡げ、利便性を高めることで魅力的な沿線の実現を目指すと話しています。また、自動車に比べてCO2排出量が少ない電車と自転車を組み合わせて利用することにより、SDGs(Sustainable Development Goals: 持続可能な開発目標)の取り組みとして環境保全にも効果が期待できるとしています。