新たに+400円「最繁忙期」 特急料金4段階に 東北・上越・北陸新幹線など 閑散期も増加

JR北海道・JR東日本・JR西日本は、2022年4月1日(金)乗車分から新幹線等のシーズン別特急料金を改定します。

東北・山形新幹線E2系(左)とE3系1000番台の併結編成(HK-SAN/写真AC)
東北・山形新幹線E2系(左)とE3系1000番台の併結編成(HK-SAN/写真AC)

現在、新幹線・特急列車の指定席特急料金はシーズン別に3段階に分かれており、閑散期は通常期の指定席特急料金の200円引き、繁忙期は200円増しとなります。改定後は、利用が特に集中する年末年始・ゴールデンウィーク・お盆期間に通常期の400円増しとなる「最繁忙期」が新たに設定され、4段階の料金設定となります。利用時期による価格差は400円から600円に拡大します。

また、利用の多い夏・秋の連休は新たに繁忙期となります。一方で、ピーク期間(最繁忙期・繁忙期)の前後に閑散期や通常期が設定され(一部を除く)、ずらして利用することにより購入しやすい価格となるよう適用日カレンダーが見直されます(2022年度の適用日カレンダーは下表を参照)。

2022年度の適用日カレンダーでは新たに最繁忙期が30日設定されるほか、繁忙期41日(現行から43日減)、通常期188日(11日減)、閑散期106日(24日増)が設定されます。現行制度に基づくカレンダーと比べると46日が値上げ(+200円または400円)、51日が値下げ(-200円または400円)になります。

仙台駅から東京駅まで「はやぶさ号」(普通車指定席・大人)を利用する例を挙げると、ゴールデンウィークの最繁忙期にあたる2022年4月28日(木)の利用では11,810円(運賃・料金の合計、以下同じ)ですが、利用日を閑散期の4月26日(火)にずらすと11,210円となり、600円おトクに利用できます。同様に、お盆期間では最繁忙期となる8月19日(金)(11,810円)ではなく、通常期の8月26日(金)(11,410円)にずらして利用すると400円おトクになります。

料金制度が改定されるのは、東北・山形・秋田・北海道・上越・北陸の各新幹線およびJR東日本の一部の特急・快速列車です。特急の対象列車は「つがる」「いなほ」「しらゆき」「草津」「わかしお」 「しおさい」「さざなみ」「成田エクスプレス」などで、通年同額で新たな着席サービスを提供している特急列車(「ひたち」「ときわ」「あかぎ」「あずさ」「かいじ」「踊り子」「湘南」など)は対象外です。快速列車は「リゾートしらかみ」「はまゆり」などが対象ですが、これまで通り通常期・閑散期のみの設定で、閑散期が拡大することにより現行より値下げとなる日が増えます。

【図表で解説】JR北海道・JR東日本・JR西日本 シーズン別指定席特急料金を改定

各社はピーク期間の混雑を避けて安心・快適に鉄道を利用してほしいとし、新しい料金体系について周知を図っていきます。