JR東日本は、2022年3月12日(土)にダイヤ改正を実施し、中央本線の特急列車では一部区間の運転取り止めや運転時刻見直しなどを実施します。
特急「あずさ」「かいじ」は全体の運転本数に変更はありませんが、一部の列車については運転区間や停車駅の見直しが実施されます。
新宿駅(一部東京駅)〜松本駅間運転の特急「あずさ」のうち、利用が少ない時間帯の上下各2本の列車については甲府駅〜松本駅間の運転が取り止められます。対象となるのは下り「あずさ19号」(新宿駅11:30発)と「あずさ43号」(同17:30発)、上り「あずさ14号」(松本駅8:40発)と「あずさ58号」(同19:30発)で、これらの列車は新宿駅(一部東京駅)〜甲府駅間の「かいじ」として運転されます(詳細は下表を参照)。
現行ダイヤで36本(上下各18本)運転されている「あずさ」は、ダイヤ改正後は32本(上下計16本)へと削減されます。今後、利用が多く見込まれる時期や時間帯には別途、臨時列車を運転するとのことです。
また、一部の上り列車では特急「あずさ」「かいじ」の発車順序が入れ替えられ、列車名と運転時刻が変更されます。一部の「あずさ」では停車駅の変更も行われ、立川駅および上諏訪駅にはすべての特急列車が停車するようになります(詳細は下表を参照)。現行ダイヤにおける最速達列車の下り「あずさ17号」および上り「あずさ18号」も停車駅が増やされ、全区間の所要時間は10分程度増加します。
竜王駅発・新宿駅行の特急「かいじ2号」は新宿駅到着が8時台(8:42着)となるよう運転時刻が繰り上げられ、山梨エリアから都内への通勤・通学の利便性が向上します。また、下り「かいじ43号」、上り「あずさ8号」「あずさ12号」の3本の列車が新たに東京駅発着となり、都心のアクセスが向上します(詳細は下表を参照)。
そのほか、東京駅発の特急「はちおうじ」「おうめ」の輸送体系も利用状況に合わせて見直されます。「おうめ3号」は東京駅の発車時刻が15分繰り上げられ22:15発となります。また、利用が少ない東京駅23:00発の「はちおうじ9号」は運転が取り止められるほか、「はちおうじ7号」は時刻変更の上、利用が見込まれる時期のみ運転の臨時列車に変更されます(運転時刻は下表を参照)。
特急列車以外では、中央快速線で朝通勤時間帯の運転本数が見直され、ピーク時間帯は1時間あたり30本から29本に減少します。大月駅7:12発の上り東京駅行は種別が「通勤特快」から「快速」に変更されるほか、昼間時間帯では中央快速線の一部列車が削減されます。高尾駅〜小淵沢駅間の中央本線では一部列車の運転取り止めや運転区間の縮小が実施されます。
また、八高線・川越線の八王子駅〜高麗川駅〜川越駅(一部は南古谷駅)間ではワンマン運転が開始します。現行と同じ4両編成の車両で運転され、すべてのドアから乗降が可能です。これに伴い、朝・夕時間帯の八高線一部列車で行われている中央快速線との直通運転は取り止められます。併せて、同じ列車に連結している五日市線も同様に中央快速線との直通運転が中止となります。
長野県内では、松本駅および塩尻駅において各線から一部の特急「あずさ」(新宿駅方面)への接続が改善します。また、小海線・大糸線・篠ノ井線・飯山線ではワンマン運転する列車や区間が拡大します。