博多駅延伸27日開業 福岡市地下鉄七隈線が便利に 朝夕増発 始発・最終新幹線も利用OK

福岡市交通局は、2023年3月27日(月)に地下鉄七隈線の天神南駅〜博多駅間が延伸開業することを見据え、3月11日(土)に先行して列車の増発を伴うダイヤ改正を実施します。

七隈線延伸区間で試運転を行う福岡市交通局3000系電車(福岡市交通局Webサイト「工事だより」から引用)
七隈線延伸区間で試運転を行う福岡市交通局3000系電車(福岡市交通局Webサイトの七隈線延伸事業「工事だより」から引用)

一足早く11日にダイヤ改正

2013年(平成25年)12月の着工から約9年、約587億円の建設費をかけて整備された1.4kmの延伸区間が間もなく開業します。トンネル部の建設や線路の敷設はすべて完了しており、中間駅の櫛田神社前駅、ターミナル博多駅の主要な設備も完成しています。乗務員の習熟を兼ねた試運転も始まり、延伸開業に向けた準備が着々と進められています。

2023年3月5日(日)には、まだ一般開放されていない七隈線博多駅の見学や、延伸区間の試乗ができる記念イベントが開催されました。事前の申し込みに応募して当選した約3,500名が参加し、空港線との乗り換えに使われる博多駅連絡通路の様子をはじめ、真新しい駅設備や試運転列車などをSNSに投稿する方が多かったようです。

開業日の3月27日(月)には、七隈線博多駅からの一番列車に合わせた出発式が開催されます。主要駅の定期券売り場では開業記念グッズのほか、七隈線の新型車両「3000A系」をデザインした記念ICカード「はやかけん」が順次販売されます。また、3月27日(月)〜5月7日(日)まで周遊イベントとして、地下鉄沿線の施設を巡るスタンプラリーが実施される予定です。

七隈線のダイヤ改正は3月11日(土)に実施されますが、3月26日(日)まで全列車が天神南駅発着となり、櫛田神社前駅と博多駅で乗降できるようになるのは3月27日(月)からです(延伸開業後の七隈線各駅間の所要時間、始発・最終列車、博多駅で接続する新幹線など詳細は下の図表を参照)。

【時刻表で解説】延伸開業後の七隈線各駅間の所要時間、始発・最終列車、博多駅で接続する新幹線

福岡空港からの早朝フライトも余裕

博多駅延伸後は利用者の増加が予想されることから、平日ダイヤの輸送力を強化して混雑緩和を図ります。朝の通勤・通学時間帯に2往復の列車が増発され、最も混雑する時間帯はこれまでより15秒短い3分30秒間隔での運転となります。また、学生利用が多い夕方16時台にも1往復が増発されます。

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今回のダイヤ改正では平日・土休日とも、始発列車の繰り上げと最終列車の繰り下げが同時に行われ、1日の列車運行時間帯が現行より30分拡大されます。延伸後の博多駅では、これまで七隈線沿線からの利用が難しかった新幹線やJR在来線特急の始発・最終列車との乗り換えが可能になります。

また、博多駅の乗換通路には動く歩道が設置され、改札を出ずに約3分で地下鉄空港線に乗り換えることができます。福岡空港からの早朝フライトにも余裕を持って搭乗できるようになり、出張時のフットワークが格段に良くなります。

なお、延伸開業後の七隈線と空港線・箱崎線との乗り換えは博多駅のみとなり、これまでの天神駅・天神南駅間の改札外乗り換えの取り扱いは終了します。乗換駅の変更に伴い乗車料金が増加する区間については、増額分の半額相当の「はやかけんポイント」を乗車後に付与するなどの負担軽減策が2024年3月31日(日)まで実施されます。