JR北海道は2024年3月16日(土)にダイヤ改正を実施し、「H100形」電気式気動車や「737系」ワンマン電車の導入を拡大して老朽車両を置き換えるほか、利用の少ない5つの駅を廃止します。
ローカル線区の新顔「H100形」さらに拡大
「DECMO(デクモ)」の愛称を持つH100形は、ディーゼルエンジンで発電した電力でモーターを回転させて走行する新型気動車で、2020年3月からローカル線区への導入が始まりました。今回の改正では石北本線の上川駅〜網走駅間と釧網本線の網走駅〜釧路駅間に新たに投入され、老朽化した国鉄時代からのキハ40形とキハ54型がすべて置き換わります。
上川駅〜網走駅間の快速・普通列車はすべてH100形で揃えられ、キハ40形と比べて留辺蘂駅〜北見駅間で最大6分、北見駅〜網走駅感では最大9分の速達化が実現します。また、旭川駅〜北見駅間の特別快速「きたみ」は1両から2両編成に変更されます。
釧網本線では利用の少ない早朝と夜間の一部列車が運転取り止めとなります。また、釧路駅発・網走駅行の「しれとこ摩周号」を対象に、車窓が楽しめる区間での減速運転が実施されます。
(函館本線の速達化・増発列車、根室本線の路線図、H100形電気式気動車の導入線区など詳細は下の図表を参照)
岩見沢〜旭川間は「737系」でスピードアップ
新型車両737系は、室蘭本線の室蘭駅〜苫小牧駅間で2023年5月に営業運転を開始したワンマン運転対応の電車です。車両の低床化により乗降口のステップがなくなり、車椅子スペースや車椅子対応洋式トイレ、ベビーカーの利用にも便利なフリースペースを備え快適性が高められています。
今回のダイヤ改正により函館本線の岩見沢駅〜旭川駅間に運用区間が拡大します。一部列車にH100形も使用して既存の721系電車や普通気動車を置き換え、滝川駅〜旭川駅間を最大14分速達化します。また、夕方の滝川駅〜深川駅・旭川駅間で上下各1本の増発が行われる一方、日中時間帯は一部列車の運転が取り止められます。岩見沢駅〜滝川駅間ではワンマン運転が開始します。
根室本線の富良野駅〜東鹿越駅間は2024年3月31日(日)の運行をもって廃止されます。これに先立ち、ダイヤ改正日以降は富良野駅を境とした折り返し運転に変わり、「狩勝」など快速列車3本はすべて各駅停車となります。富良野駅〜東鹿越駅間は多くの利用が見込まれるため、日中時間帯に1往復増発する異例の対応がとられます。また、滝川駅〜富良野駅間は日中に増発、夜間に減便されます。
経営改善に取り組んでいるJR北海道は関係自治体と協議の上、極端に利用が少ない駅の見直しを進めています。今回のダイヤ改正日をもって廃止されるのは、函館本線の中ノ沢駅、石勝線の滝ノ上駅、石北本線の愛山駅、宗谷本線の初野駅、恩根内駅の計5駅です。
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