JR東日本は、Suica定期券で時差通勤をするとポイントが貯まる「オフピークポイントサービス」と、繰り返しの利用でポイントが貯まる「リピートポイントサービス」を2021年春に開始します。
時差通勤1回につき15〜20ポイント還元
Suica通勤定期券の利用者に向けた新サービスは、駅ごとに設定されたピークを避けた時間帯に入場すると、JR東日本グループ共通ポイント「JRE POINT」が還元される「オフピークポイントサービス」です。実施期間は2021年3月15日(月)〜2022年3月31日(木)です。
対象エリアはJR東日本の首都圏の指定された範囲です。駅ごとに1時間半のピーク時間帯が定められており、前後1時間ずつがポイント還元の対象時間帯となります。平日の朝に対象エリア内の駅でピーク前の「早起き時間帯」に入場した場合は15ポイント、ピーク後の「ゆったり時間帯」に入場した場合には20ポイントが還元されます。
例えば、千葉駅の「早起き時間帯」は5:35〜6:35、「ゆったり時間帯」は8:05〜9:05と定められています。横浜駅では、「早起き時間帯」は6:00〜7:00、「ゆったり時間帯」は8:30〜9:30となっています。各駅の対象時間帯はサービス専用サイトや駅のポスター等で確認できます。
なお、対象エリア外の駅で出場した場合、定期券区間外にまたがって乗車した場合などはポイントが還元されません。また、同日に複数回利用した場合は1回の利用とみなされます。また、サービエリア内においても一部対象外となる駅や改札口があります。
「オフピークポイントサービス」の利用には、事前にJRE POINTへのSuica登録および、専用サイトからのエントリーが必要です。Suica FREX定期券、通学定期券、グリーン定期券は対象外となります。JR東日本では、このサービスによるピークシフト効果については、今後の新たな定期券サービスを検討する際の参考にしたいとしています。
回数券より自由度の高い新サービスも
定期券以外で乗車している利用者向けのサービスとして、繰り返し乗車してポイントが貯まる新サービス「リピートポイントサービス」が2020年3月1日(月)に開始します。
JR東日本在来線の全Suicaエリアが対象です。Suicaのチャージ残高を利用して「同一運賃区間」を同じ月内に10回利用すると、運賃1回分相当のJRE POINTが還元されます。さらに、月11回以上利用すると、1回ごとに運賃の10%相当のJRE POINTが還元されます。
回数券は乗車区間が決められていますが、「リピートポイントサービス」では異なる乗車区間であっても、運賃が同じ区間は「同一運賃区間」として取り扱われます。例えば、「東京駅〜中野駅間」「新橋駅〜蒲田駅間」「渋谷駅〜赤羽駅間」はいずれも220円区間(IC運賃)のため、「同一運賃区間」として回数がカウントされます。
「リピートポイントサービス」は、JRE POINTに記名式Suica(モバイルSuicaを含む)を登録すると利用できます(エントリー不要)。JR東日本では、Suicaのチャージ残高により鉄道を利用した場合にJRE POINTが還元されるサービス(利用金額に対しモバイルSuicaは2%、Suicaカードは0.5%)をすでに行っていますが、これとは別に「リピートポイントサービス」のポイントが付与されます。
たまったJRE POINTは駅ビルなどのお店で1ポイント=1円として利用できるほか、Suicaへのチャージ、Suicaグリーン券への交換にも使うことができます。また、JR東日本では、テレワーク対応のシェアオフィスサービス「STATION WORK(ステーションワーク)」をエキナカを中心に展開し、拠点を拡大中です。2021年春以降は、たまったJRE POINTで「STATION WORK」を利用できるようになる予定です。
JR東日本ではこれらの施策を、多様化する働き方に合わせた新しいサービスとしてPRしていくようです。