上田電鉄 別所温泉駅に期間限定「駅ピアノ」 別所線開業100周年・日本遺産1周年記念

上田電鉄・上田市などは、別所線開業100周年ならびに沿線地域の日本遺産認定1周年を記念して、各種イベントを開催します。

上田電鉄別所線 別所温泉駅(Katsumi/TOKYO STUDIO)
上田電鉄別所線 別所温泉駅(Katsumi/TOKYO STUDIO)

別所線は1921年(大正10年)6月17日に旧「川西線」として開業し、2021年は100周年という大きな節目の年となります。また、2020年には「塩田平(しおただいら)」地域を中心とする文化財群が日本遺産に認定され、2021年6月19日(土)に1周年を迎えます。これらを記念して、上田電鉄、上田市ならびに関係団体が連携し、各所で連日イベントを開催します。

別所温泉駅の駅舎内には「駅ピアノ」が6月17日(木)〜28日(月)の期間限定で設置され、レトロな駅舎にピアノの音色が響きます。9時〜16時の間なら誰でも自由に弾くことができます。設置されるのは、ヤマハミュージックジャパン(東京都港区)がストリートピアノとして展開しているアップライトピアノ「LovePiano」のうち、イラストレーターの杉山巧さんによる華やかなペイントが特徴の「3号機」です。長野県内にLovePianoが設置されるのは初めてです。なお、6月17日(木)の9時〜10時には、開業100周年記念事業のオープニングイベントが開催され、上田女子短期大学生によるミニ演奏会が行われます。

また、6月19日(土)・20日(日)の2日間、9時〜16時の間に別所温泉駅で降車した方を対象に、別所温泉駅から上田駅までの区間で当日のみ利用できる「記念乗車証」が無料で配布されます。乗車証は特別デザインの硬券で、配布は先着500名限定となります。あわせて、下之郷駅〜別所温泉を巡るルートを運行している上田バス「信州上田レイライン線」の運賃が6月19日(土)・20日(日)に限り無料となります(通常は1乗車大人200円)。バス車内では「記念乗車券」が配布されます。なお、これらのイベント実施に伴い、両日とも企画乗車券「別所線・信州上田レイライン線 電車・バスフリーきっぷ」の発売は行われません。

一方で、別所線では、日本遺産認定1周年を記念した「ラッピング車両」が走り出します。塩田平に受け継がれてきた文化の一つである雨乞いの儀式にちなみ、「塩田平に進む龍」を表現したデザインが施されるとのことです。また、信州上田レイライン線にもラッピング車両がお目見えします。塩田平から別所に至るルート上にある文化財や風景が並べられ、日本遺産の登録文化財群を巡るバス路線であることがわかりやすく表現されています(ルート地図は下図を参照)。6月19日(土)の午前中、下之郷駅でラッピング車両の出発式が行われる予定です。

そのほかのイベントとして、6月20日(日)には、日本遺産に認定された構成文化財のうち4施設(前山寺・中禅寺・安楽寺・常楽寺)が1日限定で無料開放されます。各施設では塩田平ボランティアガイドによる案内が行われます。

また、同じく6月20日(日)には、上田市出身の作曲家・相澤洋正氏プロデュースによるミニコンサート「レイライン〜光と祈りのまち〜」が別所温泉「あいそめの湯ホール」で開催されます。14時および16時から各回30分程度の2公演で、出演は相澤洋正氏(ピアノ)、小玉安奈氏(ヴァイオリン)、日下部杏奈氏(チェロ)です。