先週「[WTM]鉄道・旅行ニュース」で最も読まれた記事をおさらい。2022年4月18日版の週間アクセスTOP5をカウントダウンします。
5位: ローカル線30線区の経営状況開示 JR西日本 厳しい中国地方「営業係数」2万超の区間も
JR西日本は、ローカル線の実態と課題を沿線地域と共有して今後の議論を行うため、線区ごとの経営状況について情報開示を行いました。
1kmあたりの1日利用者数「輸送密度」が2000人を下回る30線区について、営業係数などの経営データが示されています。芸備線など中国地方山間部の路線が特に苦戦しており、JR発足当時から比べて8〜9割利用が減っている区間もあります。
4位: 駐車場特典付き 渋滞知らずで善光寺御開帳へ 長野電鉄のおトクなきっぷ・電子チケット
長野電鉄は「善光寺御開帳」へのお出かけや沿線への観光客に向け、各種おトクなきっぷや電子チケットを発売します。
「御開帳須坂長野往復きっぷ」は、須坂駅前の駐車場が1日100円で利用できる特典付きの乗車券です。JR東日本が提供中のMaaS(Mobility as a Service)「旅する北信濃」では、1日・2日フリーきっぷなどが電子チケットとして発売されています。
3位: アルピコ交通「信州素通り」夜行バス新路線 需要回復見据え東京〜金沢・大阪線に参入
アルピコ交通(本社: 長野県松本市)は、東京都内と北陸・関西方面を結ぶ2つの夜行高速バス路線の運行を2022年4月21日(木)から開始します。
新しく運行するのは「渋谷・八王子〜金沢・加賀温泉線」と「大阪〜新宿・渋谷・池袋線」で、前者は西東京バス、後者は京王バスとの共同運行を行います。本社のある長野県内には一切停車しない路線への参入ということで注目されています。
2位: 全線開通! 立山黒部アルペンルートが乗り放題 往復JR付き「アルペンきっぷ」がおトク
JR東海とJR西日本は、富山県と長野県を結ぶ「立山黒部アルペンルート」への観光旅行に便利な「立山黒部アルペンきっぷ」を発売します。
名古屋・京阪神などからアルペンルートまで、中央線・高山線・北陸線などを経由する周遊ルートが組めるきっぷです。アルペンルート内は乗り降り自由、一部区間では途中下車もできるのでかなり自由な旅程が組めると読者の関心を集めました。
1位: 渋滞回避「無料バス」で“ネモフィラ”海浜公園へ ひたちなか海浜鉄道との接続スムーズ
ひたちなか海浜鉄道は、阿字ヶ浦駅と国営ひたち海浜公園(茨城県ひたちなか市)を結ぶ無料バス「ネモフィラシャトルバス」を期間限定で運行します。
一面を青く染めるネモフィラの花の開花予想に合わせ、2022年4月9日(土)〜5月8日(日)の期間中に毎日運転されます。1日フリーきっぷの割引販売も行われるので、海浜公園を楽しんだ後は那珂湊で降りて観光といったプランも楽しそうです。
海浜公園を彩る季節の花の話題は「[WTM]鉄道・旅行ニュース」では人気が高く、レジャーの目的地として不動の地位を築いているように思えます。公式サイトを見ると、ネモフィラは現在7分咲きで今週末には満開を迎えるようです。
しかし、やはり気になるのはJR西日本「ローカル線問題」です。地方在住時を思い出すと、買い物や外食はロードサイドでおおむね完了。目の前をローカル線が通っていても、普段使いをする機会が少ない「遠い存在」であるという事実です。JR西日本の広報資料にも示されていた「道路を中心としたまちづくり」がいつの間にか地方のスタンダードになっており、それに合わせた生活スタイルはたやすく変えられません。特に不都合もないので「変える必要もない」というのが多くの沿線住民の肌感覚なのではないかと推察します。
そういう状況下、さながら通学専用列車となっているローカル線も多いと思われますが、その高校生の利用すらごく少ない線区もあるようです。鉄道存続に向けた明るい材料探しが難しいことは否めません。