在来線特急料金を値上げ 経営厳しいJR西日本 「B特急料金」廃止 「乗継割引」大幅縮小

「パンダくろしお」ラッピング列車として運行しているJR西日本287系電車(80000/写真AC)
「パンダくろしお」ラッピング列車として運行しているJR西日本287系電車(80000/写真AC)

JR西日本は、新型コロナウイルス感染症の影響による厳しい経営状況が長期化していることを踏まえ、2023年4月1日(土)から在来線特急料金の一部を値上げして収支の改善を図ります。

“ワンコイン”料金の博多南線も値上げ

同社の在来線特急料金は区間によって「A特急料金」「B特急料金」に分かれており、後者が割安な設定になっています。B特急料金の適用区間には、山陰本線(京都駅〜浜坂駅間)、福知山線、阪和線、きのくに線など近畿エリアの大半と、北陸エリアの七尾線が含まれます。今回の見直しにより管内の全区間がA特急料金に統一され、設定廃止となるB特急料金の区間では値上げとなります。

例えば、特急「くろしお」で通常期に新大阪駅〜白浜駅間の普通車指定席を利用する場合、特急料金は2,290円(B特急料金)から2,730円(A特急料金)へと、440円値上げされます。

併せて、一部区間に設定されている特定特急料金、いわゆる“おトクな特急料金”についても見直されます。

山陽新幹線の車両を使用し、全列車を特急列車扱いで旅客営業を行っている博多南線では、1990年(平成2年)の開業以来、100円の特定特急料金が適用されていました。今回の見直しにより初めて値上げされ、4月1日(土)購入分から130円となります。通勤定期の特急料金相当額も値上げの対象となりますが、通学定期については据え置きとなります。

また、七尾線の一部区間に対する指定席・自由席特急料金と、山陰本線の鳥取駅以西に設定されている自由席特急料金についても4月1日(土)購入分から値上げとなります。瀬戸大橋線の岡山駅〜児島駅間と、本州・四国間にまたがる50kmまでの自由席利用に対する特定特急料金は廃止となり、JR四国の運賃改定実施に合わせた5月20日(土)購入分からA特急料金と同額になります(現行のB特急料金区間の路線図、値上げの対象となる料金表、見直し前後の料金比較など詳細は下の図表を参照)。

【路線図で解説】現行のB特急料金区間の路線図、値上げの対象となる料金表、見直し前後の料金比較

山陽新幹線も値上げで山陰・四国方面の影響大

新幹線と在来線を乗り継ぐ経路のきっぷを同時に購入した場合、在来線の特急料金分が半額となる「乗継割引」についても、4月1日(土)乗車分から大幅に縮小します。

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山陽新幹線の岡山駅〜新下関駅間の各停車駅を対象とした乗継割引は廃止となり、山陰連絡特急や四国直通特急と新幹線との乗り継ぎ利用が現在よりも割高になります。JR西日本は山陽新幹線「のぞみ」「みずほ」の指定席特急料金についても見直し、4月1日(土)購入分から110円〜420円の範囲で値上げします。これらの影響により、新大阪駅〜米子駅間を「のぞみ」「やくも」のいずれも指定席で利用(通常期)する例では、運賃と特急料金の合計額は現行の10,350円から改定後は11,830円となり、1,480円の負担増となります。

ほかにも、快速「マリンライナー」を介して新幹線と四国内の特急列車を乗り継ぐ場合や、寝台特急「サンライズ瀬戸」と四国内特急列車との乗り継ぎ利用についても乗継割引の適用外となります。

JR西日本はそのほか、4月1日(土)乗車分からシーズン別の指定席特急料金を見直し、適用日カレンダーに新たに「最繁忙期」を設けるほか、これまで通年同額だったグリーン車や寝台の利用に対してもシーズン変動を導入します。また、京阪神エリアでは4月1日(土)購入分から割安な特定区間運賃を一部見直すほか、電車特定区間を対象に鉄道駅バリアフリー料金の上乗せを開始します。