【特集】JR東日本2021年3月ダイヤ改正 「湘南」デビューと首都圏終電繰り上げ

房総ローカルに新型車両「E131系」登場

内房線、外房線、鹿島線および成田線(成田駅〜佐原駅間)の普通列車に新型車両「E131系」が導入され、ワンマン運転が開始されます(成田線を除く)。内房・外房線では昼間を中心に、木更津駅〜安房鴨川駅〜上総一ノ宮駅間で新型車両による直通運転が行われます。

房総エリアに新しく登場するワンマン運転対応のE131系電車
房総エリアに新しく登場するワンマン運転対応のE131系電車

外房線では、昼間の千葉駅〜安房鴨川駅間を直通する列車がなくなり、上総一ノ宮駅で左記のワンマン列車に乗り換える体系に変わります。上総一ノ宮駅での特急「わかしお19号」(東京駅20:00発)から勝浦方面の普通列車への乗り換え時間が現行の29分から5分に短縮されます。また、勝浦駅を6:08に出発する京葉線直通東京駅行の列車は、現行ダイヤでは上総一ノ宮駅で20分間停車していますが、停車時間を短縮し、勝浦駅の発車時刻を6:25に繰り下げます(東京駅の到着時刻は現行と同じ)。

内房線では、夕方〜夜間に君津駅〜上総湊駅間の列車が上下各5本増発されるとともに、君津駅〜館山駅間の運転間隔が見直されます。君津駅で特急「さざなみ9号」(東京駅21:30発)から館山方面の普通列車への乗り換え時間が現行の42分から10分に短縮されます。なお、朝に千葉方面〜館山方面を直通で運転している列車の一部については、上総湊駅で乗り換えが必要になります。

総武快速線・横須賀線には、2020年12月から新型車両のE235系が営業を開始しており、ダイヤ改正後も順次投入されます。

横須賀線・総武快速線に順次投入されるJR東日本E235系1000番台電車
横須賀線・総武快速線に順次投入されるJR東日本E235系1000番台電車

東海道・宇都宮・高崎線は快速の停車駅を整理

東海道線・宇都宮線・高崎線では、平日ダイヤの夕通勤時間帯に独特な停車パターンの「通勤快速」が運転されていますが、それぞれ通常の快速列車に統一され、「通勤快速」の種別が消滅します。

上野東京ラインや湘南新宿ラインなどで幅広く活躍するJR東日本E233系3000番代電車
上野東京ラインや湘南新宿ラインなどで幅広く活躍するJR東日本E233系3000番代電車

東海道線の「通勤快速」は「快速アクティー」に変更され、通過している川崎駅・横浜駅・戸塚駅にも停車するようになります。また、昼間に東京駅〜熱海駅間を運転している「快速アクティー」は普通列車に置き換えられるため、「快速アクティー」は平日夕〜夜間の下りのみの運転となります。

宇都宮線では、「快速ラビット」「湘南新宿ライン快速」が新たに東大宮駅に停まります。宇都宮線の「通勤快速」は「快速ラビット」に変更となり、東大宮駅・蓮田駅が停車駅に加えられ、尾久駅は通過となります。

高崎線の「通勤快速」は「快速アーバン」に変更され、現行では一部の列車が通過している上尾駅・桶川駅にすべて停車するほか、尾久駅は通過となります。

本数削減は山手線の朝ラッシュ時間帯にも

首都圏エリアではそのほかにも、利用状況に合わせた輸送体系の見直しが行われます。

まず、山手線では内回り・外回りとも、朝通勤時間帯の運転本数が削減されます。

山手線を走るJR東日本E235系電車
山手線を走るJR東日本E235系電車

東海道線では、昼間(おおむね10〜14時台)の平塚駅〜小田原駅間の列車について、現行の1時間あたり7本(快速運転2、各駅停車5)から5本(快速運転1、各駅停車4)へと削減されます。小田原駅〜熱海駅間は、運転間隔がなるべく均等になるよう調整されます。

宇都宮線・高崎線の昼間時間帯も見直されます。上野駅発着の列車が1時間あたり各1本程度削減され、昼間は上野東京ライン直通列車のみの運転となります。宇都宮線では朝通勤時間帯の上り列車が一部削減されるほか、夕方の古河駅〜宇都宮駅間で1時間あたり1〜2本程度が削減されます。なお、上野駅23時台始発の宇都宮線・高崎線下り列車各1本が東京駅始発(23:19発高崎行、23:32発小金井行)になり、上野東京ラインの運転時間帯が拡大されます。

常磐線各駅停車は、土休日における我孫子駅〜取手駅間の運転が終日取り止めとなります。

中央快速線・青梅線では、平日夕通勤時間帯に東京駅〜青梅駅間を直通運転している上下各2本について、中央快速線と青梅線それぞれの別列車となり、立川駅で乗り換えが必要となります。