京成電鉄、北総鉄道、芝山鉄道および東京都交通局は2022年11月26日(土)にダイヤ改正を実施し、成田空港アクセスなどの利便性向上や運行見直しを実施します。
松戸・柏からも成田空港が近く
今回の改正により、京成が成田スカイアクセス線経由で運行している有料特急列車「スカイライナー」の一部列車が新たに新鎌ヶ谷駅に停車します。スカイライナーは現在、日暮里駅〜空港第2ビル駅間をノンストップで運転する列車と、途中の青砥駅に停車する列車の2パターンが設定されていますが、このうち後者の列車は青砥駅に加えて新鎌ヶ谷駅も停車駅となります。両駅に停車するスカイライナーは平日・土曜・休日ダイヤとも1日24本(下り10本・上り14本)で、日中時間帯はおおむね60分間隔で運転します。
新鎌ヶ谷駅の新規停車により、北総線各駅からだけでなく、松戸方面から新京成線、柏方面から東武アーバンパークライン(野田線)経由でもスカイライナーを利用できるようになります。成田空港への速達アクセスの恩恵を受けられるエリアが北総地域に大きく拡大するほか、都心方面へのお出かけも便利になります。なお、新設される新鎌ヶ谷駅発着の特急料金は、京成上野駅・日暮里駅までが大人500円・小児250円、空港第2ビル駅・成田空港駅間までが大人800円・小児400円などとなっています。新鎌ヶ谷駅発着のスカイライナーは、10月26日(水)からチケットレスサービスで前売り発売が始まっています。
京成はそのほか、昨今の生活様式の変化に伴う利用状況を踏まえて運行体制を見直し、一部路線でワンマン運転を開始します。対象は金町線、千原線、東成田線および、直通運転する芝山鉄道線で、おおむね9時〜17時台に運転する4両編成の列車のみで実施されます。なお、係員によりホーム監視体制を強化するほか、安全確認のためのホームミラーやホームモニター等の設置、車両の改造工事といった安全対策も併せて行うとしています。また、一部区間ではワンマン運転実施に伴い運転時間の変更を実施するものの、運転本数に変更はないとのことです(スカイライナーの停車駅、北総線の増発列車の運転時刻など詳細は下の図表を参照)。
値下げ武器に攻める北総線
北総鉄道は、土曜・休日ダイヤにおいて新鎌ヶ谷駅〜印西牧の原駅(一部は印旛日本医大駅)間の普通列車を大幅に増発します。同区間では上下計20本の列車が増やされ、朝の上り普通列車が約10分間隔で利用できる時間帯が拡大するほか、夕方を中心に下り普通列車が約15分間隔での運転となります。2月26日のダイヤ改正でも平日11本、土曜・休日4本の普通列車を増発しており、今回はそれに続く取り組みです。同社は10月1日に運賃値下げを実施しており、この趣旨に合わせ、千葉ニュータウン地域を中心とした北総線内の移動を促し、沿線を活性化させることを狙っています。
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北総線ではそのほか、平日ダイヤの夜間に帰宅の利便を図るため、下り普通列車2本が増発されます。これにより、京成高砂駅を19時台に発車する普通列車は約10分間隔となりますが、同時間帯に2本設定されている急行列車は運転が取り止められます。
同日に都営地下鉄浅草線でもダイヤ改正が実施され、平日朝ラッシュ時間帯を含む6時〜9時台の運転本数が見直されます。新型コロナウイルス感染症を契機とした行動変容に対応するもので、利用状況に合わせて西馬込駅〜泉岳寺駅間で上下計4本、泉岳寺駅〜押上駅間でも同数の列車が運転取り止めとなります。そのほか、直通先の各線のダイヤ改正に合わせ、平日・土休日とも一部列車に種別や行先、運転時刻の変更が発生します。